◆ 「どうしてこんなに不安になるのだろう」
人との関係の中で、
「嫌われるのが怖い」
「相手の反応を気にしてしまう」
「親しくなるほど苦しくなる」
そんな悩みを抱えていませんか?
頭では「大丈夫」とわかっていても、心が落ち着かない。
相手の表情ひとつで心がざわつく――。
実はその背景には、“安心感を持てない心”が隠れています。
そしてそれこそが、愛着障害がつらい本当の理由なのです。
◆ 愛着障害とは、「安心の土台」が揺らいだ状態
私たちは本来、
「誰かに受け止めてもらえる」
「助けを求めたら応えてもらえる」
という“安心の土台”の上で心を育てていきます。
けれども、子ども時代にその安心感を十分に得られなかった場合、
心の奥に「安心して人と関わる感覚」が育ちにくくなります。
たとえば――
- 親の機嫌をいつも気にしていた
- 感情を出すと怒られた
- 助けを求めても無視された
そんな経験を重ねるうちに、
「人は信じられない」「頼るのは怖い」という学習が無意識に起こります。
それが大人になってからの人間関係の不安や孤独感につながるのです。
◆ 安心感がないと、どんなことが起きるのか
安心感が育たないと、心は常に「警戒モード」にあります。
自分でも気づかないうちに、
- 相手の言葉を深読みしてしまう
- 本音を隠して合わせてしまう
- 拒絶される前に自分から距離を取る
といった行動を繰り返します。
本当は「人とつながりたい」と願っているのに、
近づけば傷つくかもしれない――という恐れがブレーキをかけるのです。
その結果、
「誰にも理解されない」「いつも孤独」
というつらさに繋がってしまいます。
◆ カウンセリングで目指すのは、「安心できる関係を取り戻すこと」
カウンセリングでは、この「安心の感覚」を取り戻すことを大切にしています。
愛着障害を抱える方にとって、
安心感とは“頭で理解するもの”ではなく、
“人との関わりの中で少しずつ体感していくもの”です。
カウンセリングの場では、
「否定されない」「受け止めてもらえる」「安心して話せる」
という経験を積み重ねることで、
心が少しずつ「人って信じていいのかもしれない」と学び直していきます。
この“安心の再体験”こそが、
愛着障害を癒すうえでの最も大切なプロセスです。
◆ 安心感を育てるための3つのヒント
① 感情を押し殺さない
悲しい・寂しい・怖いと感じたとき、
「こんなことで」と我慢せず、その感情を認めてあげましょう。
自分の感情を受け止めることは、自分に安心を与える行為です。
② 「完璧でなくても大丈夫」と言い聞かせる
愛着に傷がある人ほど、完璧であろうと頑張りすぎます。
でも、安心感は“頑張り”からは生まれません。
「今日はうまくできなかったけど、まぁいいか」
この小さな許しが、心に安心を取り戻してくれます。
③ 安心できる人と時間を共有する
あなたを否定せず、そばにいてくれる人がいるなら、その時間を大切にしてください。
安心感は“ひとりで”つくるものではなく、“関係の中で”育まれていくものです。
◆ おわりに:安心感は、取り戻せます
愛着障害がつらいのは、
「安心できない世界で、ずっと頑張ってきた」からです。
でも、あなたの中に“安心したい”“信じたい”という気持ちは、今もちゃんと残っています。
それは、本来のあなたの心の力です。
カウンセリングでは、その安心の芽を少しずつ育てていきます。
安心感が戻ってくると、
人との関係も、自分への信頼も、自然と優しく変わっていくのです。
焦らなくて大丈夫。
「安心していい」という体験を、少しずつ積み重ねていきましょう。
あなたの心は、必ず穏やかさを取り戻せます。