無意識（その1）

無意識は、過去に考えられていたよりもずっと膨大で多岐にわたって私たちに影響を与えています。

古典的なフロイトの理論によれば、無意識は原始的で感情的で攻撃的な、望ましくない衝動を有していると考えられていました。

しかし、近年になってくると、無意識は当初考えられていたよりも優しく、親切で、理性的であると考えられるようになってきました。

そして、通常顕在意識が持っているとされる能力はすべて備えていることが分かってきました。

無意識はまた、顕在意識の裏でやるべき作業を自動的にこなしているときに必要な思考に指示を与えています。

車を運転することや、キーボードを打つこと、または歩くことや話すこと、などをはじめて学ぶとき、私たちは意識の力を使って集中していろいろな動作を連携させますが、いったんその作業に熟達すると、考えなくても自然に体が動きます。

これが無意識の力です。

いったん作業に熟達してそれが無意識の仕事になると、顕在意識は他の作業に使えるようになります。