多くのできごとは、それ自体が意味を持っているのではないです。
できごとは、状況の中で理解されるのです。
例えば、誰かが銃を持っているのを見たとき、それが路上であれば警察に通報する必要があるでしょう。
でも、それが映画の中でしたらその必要はありません。
私たちができごとの体験から学んでいく意味は、私たちがそれに付けるフレームによります。
私たちは、何に対してもフレームを設定する癖があります。
それは、ものごとに対する意味付けをするための重要な手順です。
何が起きているか、それについてどう思うか、それにどう対処するか、を尋ねるようなときフレームは質問の基準になります。
質問は出来事に関する想定を含むため、フレーム設定の強力な方法です。
以下のふたつの質問で、出来事は同じなのに違うフレームを設定しているかが分かるでしょう。
「この事態について沸き起こっている憎しみに関して、あなたはどのように相手に応じますか?」
「多くの人たちがこのことに関して憎しみを持っています。あなたはどのようにその人たちを癒やしますか?」
フレーミングは、セールスにおいても活用される幅は広いです。
例えば、安全性を考慮していない製品が、安かったからといってそれが欲しいでしょうか?
フレームは、私たちがどう決心するかを判断することにより、評価の基準を設定します。
例えば、あなたが手元に300万円持っているとしましょう。
50万円の損失か80万円の利益を得るチャンスがあるとします。
あなたは受け入れますか?
もうひとつの質問です。
あなたは手元のお金300万円を維持したいですか。
それとも250万円か380万円を手にするチャンスを受け入れたいですか?
多くの人たちが最初の質問に「受け入れない」と答えるでしょう。
しかし、二番目の質問には「受け入れる」と答える人が多かったはずです。
どちらも言っていることは同じです。
ふたつの違いはフレームにあります。
最初の質問は絶対的な損失か利益というフレームに沿っていますが、これはリスクに人を向けさせる傾向にあります。
二番目の質問は、損失と利益をあなたの全体的な資金確保という状況にしています。
このようにフレームの違いにより、私たちは受け取る印象を大きく変えるのです。
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